8 (41)
1:あっなる~ん:2017/11/10(金) 01:43:07.424 ID:mE8ypF/l0.net


―大学―

男(二限終わって、昼飯の時間だ……)

男(だけど……)


ワイワイ…… ガヤガヤ……

「学食行こうぜ!」 「行く行くー!」 「俺もー!」

「今日はサークル部屋で食わね?」 「おお、そうしよう!」


男(見たところ、ぼっちは俺一人……一人でメシ食うのはみっともなさすぎる)

男(仕方ない、また便所飯するか)


3:あっなる~ん:2017/11/10(金) 01:43:57.985 ID:L++Yj2YJ0.net
メニューにカレーはありますか?


5:あっなる~ん:2017/11/10(金) 01:44:47.035 ID:atUG9Q1Z0.net
大学生はぼっち飯気にしないだろ

7:あっなる~ん:2017/11/10(金) 01:46:59.138 ID:mE8ypF/l0.net
―トイレ―

ガサガサ… ゴソゴソ…

男「いただきま~す……」

男(まず、購買で買った焼きそばパン……)モソモソ…

男(次に、コンビニで買ったサラダ……)パリパリ…

男(なるべく音立てないように……中でメシで食ってるのバレないように……)

10:あっなる~ん:2017/11/10(金) 01:51:19.124 ID:mE8ypF/l0.net
シーン…

男(今は……トイレ内に誰もいないよな?)

男(よし、出よう!)ガチャッ


学生A「!」

学生B「!」


男(ゲ!? いたのか!)

男(しまった……! 油断して、食べたパンの袋とかを手に持ったままだった……!)

11:あっなる~ん:2017/11/10(金) 01:55:15.075 ID:mE8ypF/l0.net
ヒソヒソ…

学生A「なぁなぁ、あいつトイレでメシ食ってたのかな」

学生B「だろうな。便所飯ってやつだ」

学生A「ホントにやる奴いるんだなぁ~」

学生B「俺もビックリしたよ。都市伝説だとばかり思ってたぜ」

学生A「――あ、どっかで見た顔だと思ったら、そういやあいつゼミ一緒だわ!」

学生B「マジ? 今度メシ一緒に食ってやれよ!」

学生A「勘弁~!」

クスクス… ハハハ…



男(やってしまった……!)

男(絶対バレちゃいけなかったのに、一瞬の油断で全てがパーになった……!)

12:あっなる~ん:2017/11/10(金) 01:59:24.191 ID:mE8ypF/l0.net
男(これでキャンパス内で便所飯やりにくくなっちゃったなぁ……)

男(かといって公衆トイレでやると、臭いし、たまにノックされまくるしなぁ……)

男「あーあ、どこか気兼ねなく便所飯出来る場所はないかな」

店長「あの~……もしもし」

男「はい?」

店長「今、便所飯出来る場所はないかな、とおっしゃってましたよね?」

男(やっべ、口に出てた! 今日の俺はどうかしてる!)

男「そんなこといってませんよ! 失礼します!」

店長「あ、ちょっと! 誤解しないで下さい!」

店長「私はあなたをあざ笑ったり、バカにするつもりは毛頭ございません!」

男「…………?」

14:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:02:37.642 ID:mE8ypF/l0.net
店長「私はあなたのような方を探してたのです」

男「というと?」

店長「ずばり、気兼ねなく便所飯が出来る場所をご提供しましょう」

男「……え?」

店長「こちらです。歩いてすぐですので、ついてきて下さい」

店長「店の性質上、限られた方のみをご案内する仕組みになっておりますので」

男「はぁ……」

男(そりゃま、便所飯できる場所を大っぴらに宣伝することはできないよな)

16:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:06:20.821 ID:mE8ypF/l0.net
―便所飯専門店―

店長「着きました」

男「ここは……?」

男「てっきりトイレに案内されると思いきや、普通の飲食店のような雰囲気ですけど」

店長「はい、ここはれっきとした店でございます」

男「店?」

店長「ここは日本、いえ世界で唯一の≪便所飯専門店≫でございます」

男「便所飯専門店だって……!?」

17:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:12:07.633 ID:mE8ypF/l0.net
男「えぇと……どういう店なの?」

店長「名前の通り、お客様に便所飯を楽しんでもらうことに特化した店でございます」

店長「場所代さえ払っていただければ、食事はいくらでも持ち込み可」

店長「手ぶらで来て頂いても、もちろんかまいません」

店長「一流シェフを招いて作った、和洋中さまざまなメニューをすぐにご用意できますし」

店長「お弁当やパン、デザート類などの種類も豊富です」

男「すごいな……」

18:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:15:03.905 ID:mE8ypF/l0.net
男「だけど、俺はあくまで便所飯を楽しみたいんだ。一人で、こっそりとね」

男「いい食事をするだけなら、なにもこの店じゃなくてもいいですよね?」

店長「ごもっともです」

男「……で、肝心のトイレは?」

店長「この奥になります。男子トイレはこちら。さあ、どうぞ」

男「…………」

19:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:19:50.468 ID:mE8ypF/l0.net
ズラッ…

男「!?」

男「ものすごい個室の数だ!」

店長「店内に用意してる個室の数は、なんと200!」

男「200!?」

男「よくそんなに用意できましたね」

店長「TOTOやLIXILにも全面協力して頂きましたから」

男「えええ……よく協力してもらえましたね……」

店長「私もこの業界じゃ、少しは知られてる人間ですので」

21:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:26:24.508 ID:mE8ypF/l0.net
店長「トイレはさまざまなタイプをご用意しております」

店長「和式、洋式、多目的トイレはもちろんのこと」

店長「昔ながらの厠タイプや、値は張りますが某国の王族仕様のゴージャスタイプもございます」

男「はぁ……」

店長「少々汚いぐらいの個室の方が落ち着くという方もいらっしゃるので」

店長「わざと公衆便所特有の汚れや臭いを再現してる部屋もございます」

店長「なおかつ、一流の清掃員を多数雇い、衛生面には徹底的に気をつかっており」

店長「清潔さではそこらの飲食店に負けない自信がございます」

男「すごいこだわりだ……」

店長「中には、便所飯中に他の利用者が来るというスリルを味わいたい方もおりますので」

店長「ノックサービス、『早く出ろ』コールサービスなど、各種サービスもご用意しております」

男「色んな客がいるんですね……」

22:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:29:32.376 ID:V3JJYWRAp.net
説明が丁寧で草

23:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:31:42.846 ID:mE8ypF/l0.net
男「お店の概要は分かりました」

男「で、利用方法は?」

店長「入り口にあるレジでどのタイプの個室にするか選んでいただいてから」

店長「帰りに利用時間に応じた代金を支払ってもらう仕組みです」

店長「お食事を購入する時も、レジで承ります」

男「なるほど」

店長「いかがいたしますか?」

男「もうメシは食べちゃったけど……クロワッサン一つ買って……」

男「普通の洋式タイプの個室でお願いします」

店長「かしこまりました」

店長「ごゆっくり食事をお楽しみ下さい」

24:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:33:43.643 ID:XLwFDajt0.net
マンガの読み切りだったら真っ先に読む内容

25:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:35:04.548 ID:mE8ypF/l0.net
男「ここだな……俺の個室は」ガチャッ

男「おおっ、ホントにトイレじゃないか!」

男(じゃ、さっそくさっきレジで買ったクロワッサンを……)

ガサゴソ…

男「いただきます!」

モグモグ… サクサク…

男「くぅ~! 落ち着くし、うまぁ~い!」

26:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:36:15.031 ID:RT4LZObCr.net
満喫してやがる…

27:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:39:52.691 ID:mE8ypF/l0.net
店長「ご利用ありがとうございました!」

店長「いかがでしたか?」

男「いやぁ、想像以上によかったですよ! 最高でした! クロワッサンもおいしいのなんの!」

男「こんないい場所に連れてきて下さって、ありがとうございます!」

店長「またいらして下さい」

男「はいっ!」

男(いい店見つけたなぁ……これでもうキャンパス内で便所飯しなくて済む!)

28:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:45:08.493 ID:mE8ypF/l0.net
―大学―

男「ルンルン」スタスタ


学生A「あれ? あいつ、こないだ便所飯してた奴じゃね?」

学生B「今日は便所飯しないみたいだな」

学生A「結局こないだのは、たまたまだったってことか」



男(いーや、これから便所飯しに行くんだよ)

29:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:45:48.981 ID:MDsMkjA60.net
金払って便所飯は嫌だわ(´・ω・`)
タダで使わせろ

32:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:50:11.531 ID:mE8ypF/l0.net
―便所飯専門店―

店長「いらっしゃいませ!」

男「このところ、毎日ここのお世話になっちゃって」

店長「いえいえ、かまいませんよ!」

男「じゃあ今日は……思い切ってラーメンでも食べようかな」

店長「味は?」

男「味噌で!」

店長「かしこまりました。すぐ調理させます」

33:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:52:03.349 ID:RT4LZObCr.net
便所で味噌とは

35:あっなる~ん:2017/11/10(金) 02:55:48.325 ID:xFPB9c5a0.net
コーンが・・・

40:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:18:06.430 ID:mE8ypF/l0.net
―大学―

教授「では今日の講義はここまで」


「ふぅ~、疲れた~!」 「メシ食おうぜ!」 「今日の日替わりは白身魚定食だってよ!」




男(さて、俺も便所飯専門店に行くか!)ガタッ

42:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:19:07.058 ID:mE8ypF/l0.net
―便所飯専門店―

店長「本日はいかがいたしましょう?」

男「じゃあ、ステーキ定食で!」

店長「かしこまりました。お部屋は?」

男「たまには、どこか変わった個室を使ってみようかな」

店長「それでしたら、新しく設置した≪花子さんの出る個室≫を使ってみては?」

男「あ、面白そう! それにします!」

43:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:21:17.603 ID:mE8ypF/l0.net
男「ここが≪花子さんの出る個室≫か……」


花子『あたしはここに閉じ込められてしまったのぉ~』

花子『呪ってやるぅ~』ヒュードロドロ…


男「おお……花子さんの映像が壁に映し出される仕組みか。本格的だなぁ」

男「ステーキもよく焼けてて、うまいし……」モグモグ…

男「これがホントの“怪奇なりステーキ”! なーんちゃって!」

男「メシが美味いとダジャレも冴える!」

45:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:23:51.243 ID:mE8ypF/l0.net
地味娘「ごちそうさまでした……」スタスタ…

店長「またお越し下さいませー!」

男(あの子はこの前の……)

店長「あ、お会計ですか?」

男「はい」

男「ところで……今店を出ていった子は?」

店長「ああ、あの子も常連さんですよ。ほぼ毎日利用して下さってます」

男「へえ~……」


46:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:26:50.960 ID:mE8ypF/l0.net
―大学―

男「あ」

地味娘「あ」

男(またあの子に会えないかなぁ~……と思ったらバッタリ会ってしまった)

男「いつだったかは……どうも」

地味娘「どうも……」ペコッ

男「ハハハ、同じ大学……だったんだね」

地味娘「ええ……」

47:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:29:20.130 ID:mE8ypF/l0.net
男「…………」

地味娘「…………」

男(なに話していいのか分からねえ)

男(でも、この子も会話切り上げようとしないあたり、俺を嫌ってはいないみたいだけど……)

男「あ、じゃあ……講義あるから……」

地味娘「あ、そうですか」

地味娘「あの、よかったら……また……」

男「はい?」

地味娘「い、いえ……すみません」

男「それじゃ……」スタスタ



男(ここで連絡先とかを聞けないのが、俺クオリティ!)

48:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:32:41.125 ID:mE8ypF/l0.net
―便所飯専門店―

男(さ、今日も便所飯を……)

男「あ」

地味娘「あ」

男(この間に引き続き、またバッタリと……)

地味娘「こんにちは……」

男「こ、こんにちは」

男(便所飯専門店は男女のトイレは分かれてるし、一人の個室制だから)

男(この子と一緒にご飯を食べることはできない)

男(だけど、この子と一緒にご飯食べることができたら楽しいだろうなぁ……)

男(ちょっと……勇気出してみるか)

49:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:35:10.111 ID:mE8ypF/l0.net
地味娘「あ、あの」

男「あの……」

地味娘「あ、そちらからどうぞ」

男「は、はい」

男「えぇと……よかったら俺と友達になってくれませんか?」

男「どこかで一緒にご飯でも食べませんか?」

地味娘「……はい」

地味娘「私もそういおうと……思ってました」

男「…………!」



パチパチパチパチパチ…

51:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:38:19.706 ID:mE8ypF/l0.net
店長「おめでとうございます」パチパチ…

男「店長さん!?」

地味娘「…………!?」

店長「私の念願が叶った瞬間を見せて頂きましたよ」

男「念願が叶った?」

地味娘「どういうことですか?」

店長「私がこの≪便所飯専門店≫を始めた理由は、実は二つあるのです」

55:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:43:06.230 ID:mE8ypF/l0.net
店長「一つは私自身、学生時代は一人ぼっちだったから」

店長「便所飯をしてるのがバレて、ひどいイジメを受けたこともありましてね」

店長「だから……便所飯をしたい方に快適なスペースを提供したかったのです」

店長「あの頃の私の『こんな場所があれば……』という願いを具現化したのがこの店なのです」

男「そうだったんですか……」

地味娘「店長さんにそんな過去が……」

男「それで、もう一つは?」

店長「もう一つは、一人でも多くの便所飯愛好家を救いたかったのです」

店長「同じことをやっていた者同士、もしもこの店で知り合うことができれば」

店長「もう一人ぼっちで食事をする必要はなくなりますからね」

店長「だから……今のあなたたちのようなシチュエーションが起こることを」

店長「私はずっと密かに待ち望んでいたのですよ」

男「店長さん……」

地味娘「店長さん……」

56:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:45:46.682 ID:mE8ypF/l0.net
店長「お二人は一人ぼっちではなくなりました」

店長「さぁ、あなたたちはもうこの店を必要とはしていません」

店長「店を出て、ごゆっくり食事をお楽しみ下さい!」

男「はいっ!」

地味娘「はいっ!」

57:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:48:21.845 ID:mE8ypF/l0.net
男「じゃ、どこのトイレ行く?」

地味娘「駅の多目的トイレで一緒に食べるってのはどうでしょう?」

男「いいね~! あそこなら広いし、二人でも入れるしね!」

地味娘「でしょう? 楽しみですね!」


店長「ええええええええええ~~~~~~!!?」







―おわり―

58:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:48:55.648 ID:MDsMkjA60.net
そのままセックスも出来るしな(´・ω・`)

60:あっなる~ん:2017/11/10(金) 03:56:31.088 ID:djP0aPPtr.net

こいつら結婚してもトイレで飯食いそう


お知らせ : 無  
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